お菓子の国のDreamin’ Rabbit

SAYURI & Daisuke Kiyota 共同作品

人間に飼われているピンクのうさぎと青いうさぎ。２匹はケージの中でのんびり暮らしています。ピンクのうさぎはある日、床に転がっていた白い「ふわふわ」を見つけました。人間の食べ物と分かっていたピンクのウサギは、その「ふわふわ」を食べてしまいます。そんなことをきっかけに２匹の間では食べ物の話でもちきり。そんな可愛らしいピンクのうさぎと青いうさぎのお話です。

Photography｜Daisuke Kiyota

Hair & Make-up｜SAYURI

Model｜Mari Onaka/Murasaki

Pink Rabbit

ピンク「ねぇねぇ、」

青「ん？」

ピ「私食べちゃった・・」

青「…何を・・？」

ピ「人間の食べ物…！」

青「え？！」

いつもケージの中から女の子の食べているものを見ていた２匹。
でもそれがどんな味かなんて想像したこともありませんでした。
２匹が食べているものといったら、葉っぱや果物、ドライフードでしたから
人間の食べている餌の味なんて想像もできません。

Marshmallow

ピ「ケージの傍にね、落ちてたの。なんか白くて丸いの。もしかして、これが人間の餌かもって・・」

青「食べてみてどうだった？」

ピ「すっごく甘かった・・！」

青「果物よりも？」

ピ「うん！人間はあんなにおいしい餌をいつも食べてるんだね！！ねぇ、私も人間になりたい！！」

ピンクのうさぎがそういうと、青いうさぎは人間の食べ物にとっても興味を持つようになりました。

青「私も食べてみたい・・」

ピ「人間ってさ、いつもいろんなもの１日に何回も食べてるでしょ？私たちの食事なんて同じものばっかりだけど、私も人間になったら白くて丸い「ふわふわ」みたいな美味しい食べもの毎日食べられるのかな？！」

Something white

青「でもさ、私たちはうさぎだから人間の餌食べたらおなか壊さない？」

ピ「美味しいのにおなかなんか壊さないよ！」

青「それもそっか。」

ピ「ねぇ、今まで見てきた人間の餌覚えてる？何が一番食べたいって思った？？」

青「う～ん、そうだなぁ。あんまり人間の餌よく見てなかったけど、白くてイチゴが乗ってるやつ！あれ食べてる人間みんな楽しそうだったから、美味しいのかも？だってイチゴはとってもおいしいでしょ？あの白いイチゴのやつ食べてみたいな！」

ピ「あ、それ私も覚えてる！なんかいっぱい人が来て私たちもぐったり疲れっちゃった日。確かに、あの食べ物は白くても「ふわふわ」とはちょっと違ったなぁ？」

青「そしたらあれも気になる！なんか白くて丸いやつ！」

ピ「それ私が食べたのと同じじゃない？」

青「でもふわふわはしてないよ？なんかもっと重たい感じ。いっつもさ、私たち一緒に写真撮らされるじゃない？」

ピ「あ！白くて丸いのがいっぱいあるやつ！」

Blue Rabbit

青「そうそう。でも特に匂いもしなかったからあんまり興味はなかったけどなぁ？」

ピ「なんだか、全部白いね。」

青「そうだね。」

ピ「ねぇ、もっと色のついた食べ物覚えてない？なんかもっとこう・・にんじんみたいな！」

青「なんだろう・・にんじんみたいな・・」

青「あ、あれだ！なんか丸いやつ！」

ピ「えっ？」

青「丸くて、いろんな色のやつ！籠いっぱいにさ、人間が持ってきて私たちに見せてきたじゃん！」

ピ「なんだっけ・・」

青「すっごいカラフルだったよ！にんじんなんか比じゃないくらい！いろんな色の丸いのがたくさんあった！あれもきっと甘くておいしいんだろうなぁ…」

About a human

ピ「もしさ、私たち人間になったらどうする？」

青「なれるかな！」

ピ「もしもね、人間になったらさ、「ふわふわ」もたくさん食べられるし、白いイチゴのやつも食べられるし、、１日に何回も餌食べられるでしょ。最高だね・・！」

青「最高・・！！」

ピンクのうさぎと青いうさぎはそんなことを話しながら、人間になりたい気持ちを募らせていきました。人間になったら、美味しい「ふわふわ」をお腹いっぱい食べられる、毎日食べたいものを食べて暮らせる、そんな幸せなことはないと２匹のうさぎは考えるのでした。すると、飼い主の女の子が帰ってきました。

Good days

女の子「ただいま～」

ピ「はっ、人間が帰ってきた！」

青「帰ってきた！」

女の子「は～い、餌だよ～。陽の光をたっぷり浴びた、にんじん～！」

ピ「にんじん！」

青「にんじん！」

ピ「むしゃむしゃむしゃ・・」

青「むしゃむしゃ…」

ピ「甘くない・・・」

青「美味しいよ？」

ピ「あの味・・ふわふわ食べたい・・」

I want to be a Human!

ピ「う～ん、どうやったら人間になれるのかなぁ。むしゃむしゃ」

青「人間って毎日違う毛皮してるよね。むしゃむしゃ」

ピ「確かに！」

ピ「どうやって毛皮変えてるのかなぁ？」

青「さぁ。むしゃむしゃ。」

ピ「私がもし、ピンクじゃなくて青いうさぎになったらどうする？」

青「私と見分けつかなくなっちゃうね。」

ピ「それは困るなぁ・・、でも人間みたいに毎日毛皮変えられたらちょっと楽しそう！」

青「そう？」

ピ「美味しいもの食べて、毛皮変えて、なんか人間ってすっごく幸せじゃない？」

青「そうだね、あの人間もいつも楽しそう。」

ピンク・青「人間っていいなぁ。」

Pink and Blue Rabbits

２匹はいつも一緒

Dreamin' Rabbit

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SAYURI & Daisuke Kiyota 共同作品

お菓子の国のDreamin’ Rabbit

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